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 ←かなわなくて、かなわない →Treffen wir uns im nächsten Leben. (次の人生で 逢いましょう。)
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If …(ソンミンをめぐる冷ややかで温かい…)

シンデレラの 憂鬱

 ←かなわなくて、かなわない →Treffen wir uns im nächsten Leben. (次の人生で 逢いましょう。)




どこへ行きたい?
と、尋ねられたとき
『新しい靴を買いに、』
と答えたら、

彼 が苦い顔をしたのを
僕は 気のせいだと思った。





シウォンの休日が増えたのは
嬉しいよ、もちろん。
そのために仕事を詰めているのは心配だけれど、
だってずっと一緒にいられるでしょう。


人気者なんだから
そんなに休んで怒られない、って尋ねれば

人間 100のものが85に減ったくらいじゃ気づきやしないよ

それに“大”人気者が少しくらい働かなくなったところで
人気者に なるだけさ。

って 悪戯に笑うんだ。


それともヒョンは俺がいつもいない方がいいのかい?
なんて泣き真似をするものだから宥めるのも大変。


同じベッドの上で目覚めて
あれしたいね、これしたいね
って提案が並ぶのに
出掛けたいんだ、と言ったのは
意外だったか
あまりいい顔をしなかったけど

だって 外出したいなんて
シウォンと一緒でなきゃ、叶わないんでしょう。

彼はすっかり 心配性になってしまった。



知らない人から いつも見ていますと囲まれて“僕の知らない僕”を語られることには、
今でも怯えてしまうけど
自分以上に彼はそれを嫌って

わざと遠くに出掛けたのに
何度か知らない人たちに賑やかされて

その度にシウォンは僕を大きな体躯で隠して
代わりに綺麗な笑顔で応えていた。
女性たちが ぽっと紅くなって駆けていって
大したものだなぁ、と見上げながら
いつか、
そういう人たちのことを 知り合いなの?と聞いて、誰かに笑われてしまったことを思い出した。
その時、シウォンだけは笑わなかったことも
僕は覚えている。



雑貨屋や書店を巡ったあと

ランチに入ったお店は とびきり美味しくて驚いて
でも彼は涼しい顔をしていて

よく来るの?と聞くと口ごもるから

前に連れて来たのは、女の子に違いない。

「ヒョンが作ったサラダの方が断然美味しいや。」

だなんて、取り繕うことはないのに。

おいしい おいしい、って頬張るのを
にこにこして眺めて
唇の上についたものを摘まんで自分の口に運ぶだなんて、、

恥ずかしくて俯いてしまうのを、
くくっと 面白そうに見つめ直すんだ。

これが女の子だったら、
スタンダードな恋愛ドラマの出来上がり。きっと いい画になるのに


なんだか少し 申し訳無いよ。



デザートをつつく僕のこと
食後のコーヒーを飲みながら にこにこと眺めていた。
きっと一口欲しいんだろうと 一すくい差し出すと
お腹いっぱい、いろいろと。と言いながらスプーンに食い付いたら

向こうのテーブルで、きゃあっと声が挙がる。
いつの間に、って固まって
シウォンは振り向いて ひらひらと片手を振って
そのあと、しぃっ と人差し指を唇の前に持っていった。
声の主たちは顔を真っ赤に 口をもぐもぐとさせたまま頭を激しく上下していた。


ほんとにいつも 見られているんだな。

僕ではなくて連れ合いに向けられていることを分かりながら
以前に教えられた通り、控え目な笑顔を作ったまま(こうしないと反感を買ってしまって後が大変らしい。)
思わず呟くと
シウォンは ん?と振り返って特段柔らかい顔になった。

僕は何でもないって、またスプーンをくわえた。



お腹が膨れると
次はどこへ、って君が聞いたから
僕は提案したんだ。



最近 僕の靴はよくどこかへ いってしまう。
捜し回って
やっと見つけたのはどこかの部屋のバルコニーの隅っこだったり、シウォンの部屋のクローゼットだったりした。

僕のせいで すっかり出番の減った ハウスキーパーのことを思ったけれど
彼女は随分と好くしてくれたので
すぐに打ち消して、自分を恥じることになった。
もしくは大らかなシウォンの母親が、自分の息子のものと間違えて仕舞い込んだのかも、と考えたけれど

サイズも、趣味も、、質も、
彼のものとはまるで違うんだから


もしかしたら、
あの チェ邸の立派な造りのエントランスにそぐわないと
取り払われたのかもしれない。




しばらく黙ったあと


「いい所があるよ。」

せっかくなら良い物をね、

と連れて行かれたのは


有名なアパレルブランドの店舗が並ぶ地区から外れた

とても知らない
高級な服飾品を扱うお店。



自動ドアなんかじゃない扉が押されて、


空間を充分に余らせた陳列と
洗練された調度品に面喰らっていたら


シウォンは慣れた調子で
会釈をして
店員に お久し振りですね。と微笑まれていた。


まるで美術館の展示品のように
触れちゃいけないように整って並ぶ品物に
添えられたプレートには数字が

僕が慣れたものより一つ多く載せられていた。



「ちょ、っと 待ってシウォナ 僕、こんなに高価なもの買えないよ。」


しがみついた僕を笑いながら
彼はとうにひとつを指差していて


「これくらい、俺から贈らせて。」



今日一日 一緒に過ごしてくれたお礼にさ。と、さらりと言って
僕を柔らかいスツールに落とした。


これくらい、、、ね


ピンク色の糸を使った珍しいデザインの革靴は、とても履きこなしが難しそうで、緊張してしまうのに、

「やっぱり ヒョンにはピンクがよく似合う。」


また、満足そうに 優しく笑う。
シウォンに跪かせるなんて、と立ち上がろうとしたら
靴紐に手が伸びて、

これって 何かの映画みたい。
あ、世界一有名な 靴の出てくるおとぎ話の、、


相手も 同じことを思っていたようで

「ヒョン、これってさ、」

と言ったときに
高い鼻先がさらに上がった。


まぁったく、

店内を見回して
店員の目が逸れた隙を見つけて
頭を抱えて 額に唇をひとつ 寄せれば


ええ、おでこだけ?
不満げに、眉間に皺が寄るので
その鼻に噛み付いてやろうと同じ顔をした瞬間に
上客の来店を聞いた その店舗の偉い人という感じの男性が駆けつけて

2人の顔は引き離された。


その熱心な接待を受ける間
僕は暇となって

何か僕にも合うものはないかしらと、立ち上がって 見渡している時に、



「あれ、ソンミン君じゃないの。」

後ろからの声にぎくり、

上から下まで海外ブランドで着揃えた男性が、
綺麗な女の子を引き連れて
親しげな顔で近寄るのには怯んでしまった。

もちろん、知らない人。


「久し振りだねえ、最近どうなの。体悪くして休んでいると聞いたけど、
まさかこんなところで会えるとはなあ。」


やけに馴れ馴れしく肩を持たれて


連れていた女性は
それ自身アクセサリーのようにキラキラとしていて
うそぉ、SJの?!と 綺麗に爪を染めた手が大袈裟に口を覆ったとき
店員の一人が遠くで顔をしかめていた。


「あれえ、まさか 忘れちゃったとか、酷いなあ。」


その言葉は いつでも僕を申し訳無くさせる。

「あの、えっと、」

愛想笑いも効かなくなった頃


「お久し振りじゃないですか。」

斜め上から余所行きの声が聞こえて
両肩を摩るふりをして
生温かい手が払い落とされた。


ああ、やっぱり君だ。

「やっぱり、シウォン君。そうじゃないかと思ったんだよねえ。何、二人とも仲良いの?」

男性は僕の時とは違う
媚びるような話し方に替わって
一緒にいた女性は
え、チェ・シウォン?!と一層声を高くして
二人の周りをくねくねと回っていた。

シウォンを連れて行かれて 僕はぽつん、とひとりになった。


しばらく眺めていると、
「あの作品は、」だとか「あのときの演出が、」と
彼の正体を明かすフレーズが わざと 聞こえてきていた。


男性は、ファッション誌からキレイに切り取ったように ほんとうに、そのまま過ぎて
何だか可笑しくて、
女の子はグラビア誌から抜け出したよう。

シウォンだけが、その場にとても自然に見えたのが
僕の欲目かは分からない。


それから 僕は、、
ひょっとしたら 僕は物凄く場違いに見えているんじゃないかと
酷く心配になったんだった。


「そちらでしたら、お客様のお顔立ちにもよくお似合いですね。」

声を掛けられて初めて、無意識に一足を手に取っていることに気がついた。
値段は とても手が届かない、という程でもなくて
お試しになってみては、というのに甘えてみることにした。

「大変お似合いです。」

女性はとても楽しげに笑ってくれた。
先ほどの男性と違って
商品を売ることよりも、装身具について語ることが心より好き、
といった風で 僕は今日、外へ出て初めて、安心 というものをした。

試した靴は、とても履き良くて
質も、デザインも

これなら あの豪邸の装いにも釣り合うかも知れない。

ふふ、

僕は何だか得意になって、つられて笑い顔になっていたみたい。

靴先に手を伸ばすと、女性の指先とぶつかって
紐を結んでもらう格好が
さっきの僕らと同じになって


「…ソンミニヒョン!!」

少し尖らせた声が 呼んだ。


助けてもらいながらも、
自分がひとりにしといて 何さ
、なんて思って 狭い歩幅で近づいて

向こう側の二人は笑顔のままで


今度はこちらが 同じ格好で向かい合うことになった。

「それじゃあ、シウォン君。ソンミン君も。また ぜひ食事でも。」

男性は貼り付いた笑顔で、女の子の肩を抱いて出て行った。


女の子が去り際に くすり、とした理由は分からなかった。


それでも
ヒョン、それにするの。と
また 僕用の声がささやいた時には
すっかり恥ずかしくなってしまって

「あの、やっぱり いいです…」

急いで両足を抜いて、女性にそれを返すと店を後にした。
彼女は少し寂しそうな顔をしていた。


「ちょ、と ヒョン、待ってよ。」

高級店の並ぶ街路は人通りも多くはなくて
シウォンみたいな芸能人が早足で駆けても振り返るような人種じゃなかった。

どんなに急いでも
長い足は 簡単に届く。指が絡め取られても、
立ち止まらないことにした。


僕が
やっぱりいいよ。僕には合わないから。
と言えば

そんなことない、素敵だった。
と言う。

あんまり高くて、僕には買えない。
と言えば

俺が、贈るの。決まってるでしょ。
と言う。

貰う理由が無いよ。あんなに高価なもの。
と言えば

あれくらい何てことないよ。
と言う。

そういうことじゃ、ないんだ。全部。

「どうして、そういう訳にはいかない。ランチだってご馳走になって、
こんな 何でもない日に、」


「随分じゃないか、日なんて関係ない。ヒョンだから、、聞いてるの…ねえ、待って 行く道分かるの。」


ぴたり、

僕は 一人じゃ出歩けもしない。


くるり、

体を反転されて
シウォンは僕を覗いた。


「ヒョンとだから、いつでも特べ…え、何て顔をしてるの。」


僕がどういう顔をしてると言うの。




周りから人が消えた途端に
彫刻の顔が近づいたので、外側へ背けたら
相手は ちり、と唇を噛んだ。


「ねえ、あの人のことなら気にしないで。大昔に一度 一緒に仕事をしただけだから。
その時彼は助手だったしね、覚えている方が難しいくらいさ。」

僕は、あの人だけじゃ ないんだよ。

「あいつ、独り立ちした途端に 監督だとか、先生だとか呼ばせたがって
嫌味な奴だよ。」

僕を不安にさせた人はみんな
悪者にしてしまうんだから。

「女の子は、変わった子だったけど。」

その割りには
随分と楽しそうだった。

「でも、そんなの関係ない。
ヒョンと過ごす日なら いつだって特別な日なんだ。はあ…やっと言えた。
だから 邪魔なんて気に病むことはなくて、俺は何だって大切にする気で、何だってしたい、、、分かるだろ。」


「もう、いいから シウォナ。」

もちろん 分かっているよ、充分に。


「…ほんとうに、それじゃあ 別の店を見ようか。」



そうじゃなくて、
「もう靴はいいんだ。」

どうせ すぐにまた 失くなってしまう。

「だったら、次はどこへ行きたい?夜は何を 食べようか。」


もう、お出かけはたくさん。

今度は、君の望み通りに、





僕は
余るほど 気持ちをもらい過ぎている。
それは
とても勿体ない相手から。

まるでつり合いが取れていないと知りながら



それでもまだ 僕の心は羨むことを忘れない。





だけど違う、そっちじゃないんだ、



嫉妬したのは
君を連れていってしまう誰かに じゃあなくて



いつも通り の中に 特別、を見つけられること

知らない誰かに笑えること
馴染んだ どこか があるということ
久し振りと言える誰かがいること


つまりは、
外の世界を持つ シウォンに。



「ねえ、もう 家へ帰ろうよ。」


だから

お願いだから、

そんなに嬉しい顔をしないで。








  
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~ Comment ~

お疲れ様です★

あああああ

久しぶりのミン君の心の中を覗いた感じ……


悲しいのか不安なのか……

自分の何か、が欲しくて歯痒い思いをしてるのかな……

記憶よ~……カムバッ!
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