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パラレル

赤いスープを もう一杯

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〈かなしい別れ方をした。ただそれだけ。〉






これで いいんだ。


ソンミニヒョンは言った。

俺の腕の中で、力なく横たわりながらも 笑うのだ。




「いやだよ、ヒョン。ソンミニヒョン。しっかりしてよ。」

きっと酔ってしまうぐらいに揺すっても、もう ヒョンに抗う力は残っていなくて、

けれど 早くしないと、せっかく逃れたここにまで迫ってきてしまう。
奴らを焦がした


朝の光が。



「泣いちゃいけない、ヒョクチェ。

僕は、これを 望んで いたんだから。」


ソンミニヒョンはわざと言い換えた。
悪いけど、そんなんじゃ安心したりしない。



「ヒョクチェ、ねえ 痛みは無いかい?」

ヒョンの負う深手は、とても俺を気遣う場合じゃないはずだ。


「大丈夫、何ともないよ。

ヒョン、ヒョンごめんよ。俺のせいで、

せっかく 会えた仲間同士で、」

仲間なもんか、
今際の力で ヒョンは強く拒絶した。

「君を、怖がらせる奴らなんか、仲間じゃない。ただの 不老の化け物だ、」

そうだった、ヒョンは自分の属性を酷く嫌う。
俺だって、あんなのヒョンと同族だなんて思わない。


それもやっと、終わるんだ。

「何を言うの、ヒョン。」
消えたのは俺の追っ手で、もうひとつが すぐそこに。

それなのに ヒョンはもう立ち上がる力さえ残ってないというんだ。
ヒョン、早く。と促しても、
もう 無理だってば と、笑うだけ。


「ひょ、おれの 血をあげる。そしたら、

まだ、間に合うかもしれない。」

「馬鹿言わないの。それじゃあ、君が」

かまわない、ヒョンが、ソンミニヒョンが助かるのなら。
痛くしないでよ。全部はやめてね。少し残してくれるなら、どれだけ 飲んでもかまわないから

そんなことを思いきり喚いたかもしれない。ヒョンは そろりと首を振る。

「君の、せっかく守った綺麗な首に とても牙は立てられない、」

「どうしてさ、早くしないと。いちばん 美味しそうだと言ってたじゃないの。」

いちばん、だから 頂けないよ。

「分からない、分からないよ ソンミニヒョン。」

ふふふ、と笑う。何がおかしいの。



「ヒョクチェ、僕はもう、終わらせたいんだ。」


生きるのに疲れたと いつもの嘆き言。

いつ、終わってくれてもいい 人生だ、と溜め息と一緒に。


「ヒョン、俺は やだかんね。ここまで、」

と、言ったところで
光の線が 頬を差す。

待て、待てってば。
ヒョンの体に 俺の影を振り掛けても、線はだんだんと太ってゆく。
みるみる 俺の背中を越えて、





「ヒョクチェ、朝って どんなのだっけ」
「何を、暢気に…!」

ちり、
ついに光の端が ヒョンを見つけて、
つま先から 焼き始める、、、


「僕は、もう随分と朝と会っていないから忘れちゃった。君は毎日見ているんだろ、何だか ずるいな。」
「何言ってんの、だって太陽は、」

じゅう、

ほら、こんな風に ヒョンをいじめるじゃないか。


「朝は、『神様の贈り物』と誰かが呼んでいた。誰にも 平等に降り注ぐから、だろうか。

それじゃ、どうして 僕らは手にしちゃいけないの。
僕は、そんなにいけない 人間だっけね。」

そんな、訳 あるもんか。
ソンミニヒョンが いけない、だなんて。俺をこうして救ってくれたじゃないの。誰かの血を吸った?殺してまで、は決してやらないのを俺は知ってるよ。あ、人間じゃないかあ。だなんて、何てこと。

しうしうと、煙が薄く昇って
ああ、ソンミニヒョンが すこしずつ欠けてゆく。


「明るいなあ」

どうして そんなに嬉しそうなのさ。
滑らかだった肌もいまや かさついて、灰が吹く。



「ヒョクチェ、朝ってうれしいね。
すべてを フラットにするから。また 新しく始まるようだ。」

そしたら僕らまた、出会えるかなあ。
何言ってんの、今からでしょお。
でも僕消滅してしまうから魂は巡らないなあ。ってそんなの、やめてやめて。


「ヒョクチェ。ひょ、く…」

三本になった指が、頬を撫でる。感触は、もう これまでのとは違う。


「ヒョクチェ、僕の耳も、もうすぐ駄目になってしまう。だから 泣かな…ぃで。さ、最、期に聞くの が君の そん な悲、痛な声、んて悲し、、すぎ、るよ。」


ソンミニヒョンの両目だったところはただの窪みになってしまって
もう水分の 一滴も出ない。
だから、代わりに 俺が泣くんだ。


「ひょくちぇ、ぼくの 人生って、ただ長、いだけの 無駄なものだと…思っ」
「もういいから、もういいからさあ、」

これ以上、泣かさないでよ。
せっかく守ってくれたのに、却って干上がってしまうじゃないの。


「ぉもって、いたけ、ど さいごね、きみらに あえて、たの しかったなあ、


ぼく、 ひょ く のこ、と…」
「ソンミニヒョン!!」


さらり、

ヒョンは 何の憎しみもなく、ほんとうに何もなく、ただ綺麗に

朝の光に 解けてった。




〈ただのありふれた別れをしただけ。かなしくてさびしいのは、ごく 当たり前のことだ。〉






「ヒョン、ヒョクチェヒョン。」

同居人が揺すり起こす。時針はとうに午後を指していて



「ソンミニヒョンが、いなくなっちゃったからって いつまで塞いでるのさ。」
「言ってやるなよ、リョウガ。ソンミニヒョンが出てって辛いのは俺も分かるよ。」

もう一人の同居人が同情を示す。彼もまた ソンミニヒョンがとてもお気に入りだったのだ。
もっとも、お前が籠りがちなのはネット世界の住人だからだ。一緒にしてくれるなよ、キュヒョナ。


お昼、
親切な弟は 食事の一式を わざわざ揃えて呼んでくれる。

「早く、食べちゃってよね、片付かないから。言ってもヒョンのは昨日の残り物だけどね。」

かちゃりと 水気の多いひと皿が波打った。

「それにしても、ソンミニヒョンも水臭いんだよ、ヒョクチェヒョンだけにしか言っていかないだなんて。」

キュヒョニの「俺のこと、何か言ってた?言ってた?」は13回めで数えるのをやめて、
リョウギは彼についての『日光に当たれない病気』をいまだに信じているし、「次の シウォン牧師のお手伝いは誰になるのか」と心配までしていたけれど

すっかりと夜行性に生活リズムを変えた頭には、よく入っても来なかった。それでも腹は空いて、器の中味は魅力的に照ってうまそうに香る。



「…ニンニク。」

久しく食卓に登場しなかったそれとの再会に
あの人の、やはり居ないことが知れる。

俺のつぶやきに、意外そうに

「当たり前でしょ。ニンニク効かさないと美味しくないもん。あれ、苦手だっけ?」

首を振って卓に就く。とんでもない、この彼の料理はどれも絶品だ。
あの人だって、いつも めいっぱい頬張って 喜んでいたっけ。

赤い液体をひと掬い ず、と啜る。


「うまい」

「それはよかった。」
料理人の満足気な笑顔。



「うまいな、赤いな 赤い。」

止まらない匙に、弟は目を丸くして、

「何だか、最近のヒョンて ソンミニヒョンみたい。夜更かしだったり、ニンニクが駄目だったり、赤い食べ物が好きだったり、」




スプーンを放って直接器に吸い付けば、
お行儀悪い、と叱咤が飛んでも関係ないね。
がぶがぶと、口の周りが染まって、
服やテーブルに汁が落ちても気にするもんか。これが いちばん美味いやり方。



「え、何で泣いてんの。そんな ニンニク無理だった?唐辛子多すぎ?」


弟二人は、見合わせるけど
違う、

うまいってば。赤いんだってば。




なんだか、狼男か吸血鬼みたい。
って奇跡的な言葉が出て



そうさ、俺は吸血鬼。
最後の一滴まで 残してやらないんだ。








そしたら、あなたの 気持ちが分かる?








(Sungmin the vampire)

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~ Comment ~

長い時間を生きてきたであろう、ソンミン。
愛した人も友人も歳を取っていって、誰もいなくなってしまう…そんな哀しい思いをずっとしてきたのかも。

もしかしたら、ヒョクチェと共に永遠に生きる選択肢もあったかもしれないのに、それをしなかったのは。
ヒョクチェたちと同じ時間を共有したかったのかな、と。
終わりにしたかったのは、愛する人の最期をもう見たくなかったのかな。

気の遠くなりそうな長い永い時間を一人で過ごすって、どんな気持ちかな

周りとの接点もある期間で一通り終わるし

ずっと変わらない容姿なら居場所だって転々としなきゃいけない

ヒョクに想いを伝えられなかったソンミンは悲しいけれど、そのヒョクの側で消えられて、本当は少しだけ嬉しかったんじゃないかなって……

ヒョクは目の前でソンミンを失って辛いと思うけど、

やっぱりヒョクがいつか寿命を迎えた後、ソンミンがどんな顔して生きてくのかな、と考えたら号泣してしまったので

ヒョクにはごめんなさいをして、

ミン君ゆっくり休んでね。

私もなんとなくチマチマ書いてます(笑)

ミンカル記念(笑)

まひろさん♪

お早うございます。

『Vampire』観に行って、ソンミンさんに圧倒されて想い焦がれてしまう反面、内容に思うとこあって(どうやら、わたしだけじゃないようですが、)書いてみました。
やっぱり、人間てのはせいぜい100年で費やされるように出来てるんですよね。何百年も生きるものじゃないです、いろんな人たるべきものが削がれていきますから。
だからミンくんは人として終わりたかったのかな、と。そう、確かにこれ以上失うことを経験したくないのと、
忘れちゃいけないのが
ヒョクチェにはこんな虚しい思いをさせたくない、ってことですね。
美味しそう=大切≠仲間にしたい
ということです。


コメントありがとうございます☆

ともさん、

二人して早起きかΣ(゜Д゜)

え、号泣したの?誰が??


あと、ヒョクチェは永遠の生というのを知らない側だから、どうして助かるはずなのに血を拒んだのか分からない
それが どれほど重要なことか、
ソンミンの愛の形がどんなのか、

なんとなくでしか分からないまま、っていうね。もやもやだね。

でも両想いなの(ノ_・,)




いやー、ミンカルのねー、あのねー、
好きなんだけど、アレねぇえ、、、


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