FC2ブログ

スポンサー広告

スポンサーサイト

 ←二人は二人の世界 →恋の馬鹿
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


もくじ  3kaku_s_L.png 未分類
もくじ  3kaku_s_L.png superjunior
もくじ  3kaku_s_L.png SHINee
もくじ  3kaku_s_L.png パラレル
もくじ  3kaku_s_L.png なにかのつづき
もくじ  3kaku_s_L.png すばらしく蛇足
  • 【二人は二人の世界】へ
  • 【恋の馬鹿】へ
  • TB(-)|
  • CO(-) 
  • Edit

If …(ソンミンをめぐる冷ややかで温かい…)

カフェオレ(不味い) にさよなら

 ←二人は二人の世界 →恋の馬鹿
    





イェソンはいつもと違う道を散歩していた。





誰かに言えば止められると分かっていたので

一人でやって来たのだが、





そういえば時間を確かめるのを忘れていた、とは目的地をすぐそばにして気がついた。


(しまった。)



いつもの
行動に出る速さに自己嫌悪。

あの時と同じく…




何度めかのぶらり、の後
もう帰ってしまおうかと目的の建物に背を向けた時、




「イェソンさん」





振り向いて、向かい合ったこの状況が先日と逆になっていることには気づかない。




病院に引き返し

小さなカフェコーナーに2人は腰掛ける。


お互いの間には小さな紙コップが置かれ、なかなか手をつけられずにいた。



ソンミンは困ったように辺りを見回している。
その顔の半分は真っ白いガーゼで覆われて、はっきりと言って親しい人間以外は彼だと判別しにくい。



ガーゼの膨らみで頬がまだ腫れていることがよく分かり
まぶたには細いかさぶた、覆いきれていない唇は左端が腫れた重みで少し垂れ下がっていた。


(…ああ、俺はなんて悪い。)

気まずさをごまかすために手元のカップを持ち上げて啜れば


「まず…。」


口に残る焦げた味に思わず悲鳴を挙げた。
どうして金を取って、こんだけ不味いんだ、、、自分の店は、とぼやくイェソンに


ふ、と向かいの彼は息を漏らした。





「…迎えに来てくれたの?」



ソンミンはそっと訪ねた。


初めてそんな口実を知る。

(…俺が迎えに来ても良かったのか。)



「…痛い?」

すぐに途切れた会話を繋げるための
気のきかない心配に

ソンミンはじくりと見つめ返した。


「すごーく、ね。後で熱が上がって、鼻血も少しだけど出たんだ。
すぐに治まったけど、顔はこの通り。だから今日もついでに診てもらったんだ。」



ぐ、とイェソンの喉が鳴った。



ごめんなさい、


謝ったのは弟のほうだった。


(…?どうして…)


殺そうとして、、とだけ言って結局はううん、と飲み込んだ。





「聞いたんですけど


何て言ったかな、狂犬…て呼ばれているんでしょ?
だから、キレたら恐ろしいから、怒らせるなって言われたんです。」


ほんとうはもう少し相手を気遣った言い方で聞いていたが、それは内緒だ。

誰に、というのは聞かなくても分かった。




「何だっけ、何の…狂犬?」


「…天安の、狂犬、、」

「あ、そうそう、ふふ。」


その笑みを眺めながら
ふとイェソンはこうやって二人向き合って話すことはあまりにも少なかったことに気がついた。




「ねぇ、ヒョン?」
「ん」
「ほんとうにキレたら手がつけられないの?」


ソンミンは無邪気だった。まるで子供。


「さぁ、どうかな。」

恥ずかしくて思わずうつむいた。
自分の小振りな手を弄びながら。



―確かにあの時の自分は手がつけられなかった、酷いもんだった。



「他のメンバーのことも怒って殴ったりした?」

「…そうだなぁ、ヨンウ…カンインなんかとは一回、取っ組み合ったこともあったけど、
俺はヒョン達には絶対に歯向かえないし、ちび達にもとても手は挙げられないな。

でもな、分かると思うけど、ヒョク、、ヒョクチェとドンへは別だぞ。奴ら何度言っても聞きゃあしないからな、いくら可愛い弟でもどうしようもない。」


子供に武勇伝を聞かせるように説いてやる。

自分で尋ねておきながらソンミンは視点を空中に置いて
薄い表情のまま、ふわふわと話を聞いていた。
たまにわぁ、痛そうだとか、ふふ、と声をこぼした。



「じゃ、僕のことは?」

小動物のくりっとした瞳がこちらを見つめる。



「さぁ…どうだったかな…。」


ふにゃりと笑顔が溶け出して、、、






「忘れちゃうことって、あるよね。」





イェソンには分かる。
それは自分のことを言っていて

イェソンのことははなっから責めてなんかいない。怒りも、しない。


「はは、…そうだな。」




忘れたことを認めたソンミンは
すごく楽な顔をして見えた。




忘れた自分を許したのだとしたら



忘れたものを惜しむのをやめた、のかもしれない。


イェソンの喉を、今度はちくりとさせた。



「うん、ほんとに不味いね。」


僕行かなくちゃ、と飲み干した紙コップを押し潰してソンミンは立ち上がった。

あ、ジョンウニヒョン、と振り返って呼びかける


(おい、一応ここって公共の場で、俺たちは有名人だぞ。)


と到底アイドルには無頓着そうな老人の2,3人集う院内を見渡して
ああ、と苦笑い。





「シウォニ牧師がね、言ったんだ。
誰かに向かって本気になるって、とても力のいることだ。それを惜しまずやるってことは、それに値すると思ってるんだ、って。」



それはあくまでシウォンの精一杯の口説き文句だったので、
本当は口外してあげてはいけなかったけれど、、、



「だから、僕に本気になってくれて、ありがとございます。ヒョン。」




ぴょこん と頭を下げて去る背中に

あ、うん、と応えようと思ったがすでに遠い。

、彼のところへ帰っていく。





ひとつ遅れてイェソンは呟いた。





(当たり前だ。兄さんはな、お前のためなら、いくらでも本気になってやるさ。)








   
スポンサーサイト


もくじ  3kaku_s_L.png 未分類
もくじ  3kaku_s_L.png superjunior
もくじ  3kaku_s_L.png SHINee
もくじ  3kaku_s_L.png パラレル
もくじ  3kaku_s_L.png なにかのつづき
もくじ  3kaku_s_L.png すばらしく蛇足
  • 【二人は二人の世界】へ
  • 【恋の馬鹿】へ

~ Comment ~

NoTitle

あぁぁぁぁ・・・


少しでも、気持ちが寄り添えてきたように思えるのは私だけでしょうか???


なんか、ほんわかした気分になりました!!


更新がすごく楽しみですウフフフf・・・

NoTitle

ウフフフ…

我ながら急に事件起こしといて収束するのが早い、、、っていう。


このシリーズはメンバーに言わしたいこと、させたいこと先行な部分が多々ありまして、イェソンさんの最後の独白がそのひとつでございます。
そうです、イェミンでほんわかしたいのは私です。


さぁて次の展開がね~、これね~。
あんまり連投するもんじゃないんですけれど、
オニュたんも目を覚まさなきゃですし、他メン×ミンも書きたいし

…浮かんでこないし(:_;)
管理者のみ表示。 | 非公開コメン卜投稿可能です。

~ Trackback ~

卜ラックバックURL


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

  • 【二人は二人の世界】へ
  • 【恋の馬鹿】へ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。